2015年1月31日土曜日

第15回 リソースプール(VMware vSphere)

仮想マシン(A)には多くのリソースを与えたい、仮想マシン(B)にはリソースの割り当てを低くしたいといった場面で使用するのが、リソースプール機能である。

具体的には、リソース(CPUとメモリ)のプールを作り
予約を設定すると、仮想マシンは予約分のリソースを占有して使用出来る
制限を設定すると、仮想マシンは制限分のリソースを超えてリソースを使用出来ない


WebClientによるリソースプールの設定方法は以下の通りである
1.クラスターを右クリックして新規リソースプールを選択























2.名前を入力して、例(予約)の値を変更後、OKボタンを押下する。


















3.Poolというリソースプールが作成されたら、仮想マシンをリソースプールの中に入れます























※ポイントはリソースプールで仮想マシンのCPUとメモリのリソース制御が出来るという仕様をしっかりと理解する事です


2015年1月25日日曜日

第14回 仮想フラッシュ(Flash Read Cache)

仮想フラッシュとは、vSphereでSSDを使う機能です。

Flash Read CacheとはvSphere5.5から搭載された新機能で
仮想マシンのリードキャッシュとしてSSDを使用出来るようになりました。
(リードが多いスレーブ系のDBを仮想マシンで動かせるようになったという事です)


Flash Read Cacheで、例えば1GB設定する方法は以下の通りです
※Flash Read CacheはWebClientでのみ設定出来ます。vSphereClientでは設定出来ません。


1.仮想フラッシュのリソース管理で容量を追加ボタンを押下します






















2.SSDを選択します












3.仮想フラッシュ ホスト スワップ キャッシュ構成の編集ボタンを押下します




4.仮想フラッシュの有効化をチェックして、仮想フラッシュの予約で1GBを指定します













※ポイントは、Flash Read Cacheは、仮想フラッシュ ホスト スワップ キャッシュです。
英語だとHost swap cacheです。


以下vSphere公式ブログも参考になりますが、画像が古いので注意です
http://blogs.vmware.com/jp-cim/2013/09/vsphere-55-flash-read-cache.html

2015年1月24日土曜日

フラッシュストレージについて語る(2015年1月24日時点)

仮想化と言えばストレージが必要な訳で、最近はフラッシュストレージが注目を浴びているので
市場を調べてみました

■IOPS
最低 Dell Storage SC4020   10万IOPS(64バイト) 

最高 IBM FlashSystem V840 250万IOPS(4Kバイト)
※ピンキリにしても差がありすぎですね。。。


■遅延
最低 複数社                       平均1ミリ秒以下

最高 IBM FlashSystem V840、Violin 6000/7000  200マイクロ秒


■実効容量
最低 ETERNUS DX200F 34.3GB

最高 Violin 6000/7000 1Pバイト
※これも差がありすぎ。。。


■機能
インライン重複排除、圧縮機能が無い製品があるので注意!


■接続方式
主にFC、iSCSI
製品によっては、FCoE、InfiniBand、SAS、NAS、NFS、SMB3.0などをサポートしている

注目は、HP 3PAR StoreServ 7450/7450c、2015年春にNFSとCIFSをサポート予定
CIFSをサポートするのはHP 3PAR StoreServ 7450/7450cのみ

■価格
最低 Dell Storage SC4020 200万円から
最高 IBM FlashSystem V840 3322万8400円から
※Dellは安く見えるが、から なので注意!
※IBM IOPSが最高だからって高すぎでしょ


次回はVMwareの仮想フラッシュ機能を掲載予定です。


2015年1月18日日曜日

第13回 PowerCLIによるスナップショットを保有している仮想マシンの一覧

PowerCLIでスナップショットを保有している仮想マシン一覧を表示する手順は以下の通りです。

1.vCenterに接続する(第12回 PowerCLIによるxxxを参照)

2.仮想マシン一覧表示
 Get-VM

3.スナップショット一覧表示
 get-vm | Get-Snapshot

コマンド例



4.スナップショットを保有している仮想マシンの一覧
  get-vm | Get-Snapshot | Select VM










※ポイントはGet-Snapshotは仮想マシン全体で保有しているスナップショット一覧で、Select VMはスナップショットを保有している仮想マシンのみ表示します。コマンド実行結果が違う事を明確に認識してください

以上

2015年1月17日土曜日

第12回 PowerCLIでCD-ROMをマウントしている仮想マシンの一覧をcsvやhtmlでエクスポート


PowerCLIとはPowerShellのvSphere版です

そのPowerCLIでvSphere環境を管理出来ます

例えば、CD-ROMをマウントしている仮想マシンの一覧をcsvやhtmlでエクスポートする手順は以下の通りです。

1.PowerCLIを起動してvCenterに接続する
 Connect-VIServer -server vCenterのIPアドレス -user ドメイン名\vCenterに接続出来るユーザー名 -password vCenterに接続出来るユーザーのパスワード

コマンド例







2.仮想マシン一覧を表示
 get-vm

3.CD-ROMをマウントしている仮想マシンの一覧を表示
get-vm | where-object{($_CDDrives)[0].Connectionstate.connected}

4.CD-ROMをマウントしている仮想マシンの一覧をcsvでエクスポートする
get-vm | where-object{($_CDDrives)[0].Connectionstate.connected} | Export-Csv "フルパス"

コマンド例


















5.CD-ROMをマウントしている仮想マシンの一覧をhtmlでエクスポートする
get-vm | where-object{($_CDDrives)[0].Connectionstate.connected} | ConvertTo-Html | Out-File "フルパス"

コマンド例


※ポイントは、タブやhelpで調べる時間が勿体ないので、暗記する事です。

以上

2015年1月12日月曜日

第11回  ESXiのSNMPトラップ

ESXiのSNMPトラップ設定はGUI(vSphere Client or Web Client)ではなくCUI(コマンド)で設定します

ESXiにSSHで入れずvMA経由でESXi5.5にログインしてコマンド(vicfg-snmp)で設定する手順を説明します


1.vSphere Client または Web ClientでvMAにvi-adminアカウントでログインする
2.vMAから対象ESXiにログインする
※上記1,2が不明な場合は、第9回 vCenterのSNMPトラップを参照してください


3.ESXiのSNMPトラップ機能はデフォルト無効なので、有効にする(vicfg-snmp --server ESXiのIPアドレス --enable)
※設定が正常に完了するとCompleteが表示されます

コマンド実行例







4.コミュニティを設定(vicfg-snmp --server ESXiのIPアドレス --communities public)
 ターゲットを設定(vicfg-snmp --server ESXiのIPアドレス --targets SNMPトラップ先のIPアドレス@SNMPトラップ先がSNMPを待ち受けているポート番号[デフォルトは162]/コミュニティ名)
※設定が正常に完了するとCompleteが表示されます

コマンド実行例








5.設定内容確認(vicfg-snmp --server ESXiのIPアドレス --show)

コマンド実行例













6.SNMPトラップを送信する(vicfg-snmp --server ESXiのIPアドレス --test)
※Completeが表示されれば正常にSNMPトラップを送信しています

コマンド実行例





以上がESXiのSNMPトラップ設定です





2015年1月11日日曜日

第10回 vSphere Management Assistant (vMA)のログインからESXiへのログインまで


vSphere Management Assistant (vMA)とは、
無償で提供されている仮想アプライアンスで、ESXiをリモートからコマンドで管理する製品です

ESXiに直にログイン出来るのであれば不要ですが、

ESXiはデフォルトではSSHを開けていません。セキュリティを担保しつつESXiにSSHで入って管理したい場合に出番になるのが、vMAです。

vMA5.5のログインからESXiへのログイン手順は以下の通りです。
1.vSphere Client(Web Clientでも可)で、vCenterにログイン
2.vSphere Managementのコンソールに入りEnterキーを押下




3.管理者アカウント(vi-admin)でログインする




4.vifp addserver ESXiのIPアドレス --authpolicy fpauth --username ユーザー名 --password パスワード
※--authpolicy fpauthとはESXiのユーザー名とパスワードを記憶させます
※vifp listserversで正常に登録されているか確認出来ます



5.vifptarget -s ESXiのIPアドレス
※上記4でESXiのユーザー名とパスワードを記憶させたので、ここでユーザー名とパスワードが求められません。



6.vi-admin@vma:~[ESXiのIPアドレス]>にプロンプトが変われば、ESXiにログイン出来ています



以上が、vSphere Management Assistant (vMA)のログインからESXiへのログインまでの手順です。



次回は、vmaを使用したESXiのSNMP設定を公開予定です。




2015年1月10日土曜日

第9回 vCenter ServerのSNMPトラップ

vCenter ServerのSNMP エージェントを使用して、
vCenter Server でアラームが起動されたときにトラップをマネージャーに送信する事が出来ます

補足ですが、
vCenter ServerはSNMPエージェントです(マネージャーではありません)

アラームとは監視機能で、例えばvCenterで管理しているESXiのCPU使用率が閾値を超えた際に、
メールやSNMPトラップなどで管理者に異常を通知する機能です


本題ですが、
vSphere 5.5 WebClinetで
vCenter Server でアラームが起動されたときにトラップをマネージャーに送信する為の設定手順は以下の通りです。

1.vCenter ServerのSNMPトラップ先の設定をします。


※プライマリ受信URLにマネージャーのIPアドレスを入力してください
※受信者のポートとコミュニティストリングは適宜変更してください

2.アラーム設定をしてください(詳細は割愛します)

以上

2015年1月9日金曜日

第8回 vCenterのロギング

ロギングとは
ユーザの操作やシステムの稼働状況、ネットワークのアクセス状況などを時系列で記録に残すこと
ですが、

vCenterのロギングとは

vCenterのログレベルを設定する事です

vSphere5.5 WebClientによるvCenterのログレベル設定方法は以下の通りです


※ポイントはnoneはロギング無効化、triviaが最詳細、WarningはWaringとErrorも含まれるという事です。

2015年1月4日日曜日

第7回 NetFrow(ネットフロー)

NetFrowとは、
仮想ネットワーク上でやりとりされたトラフィック情報をコレクタへ送信する機能がNetFrowです。
分散仮想スイッチが機能提供しています(標準仮想スイッチでは機能提供していません)

コレクタとは、受信したトラフィック情報を分析し可視化するソフトウェアです。
例えば、以下のソフトウェアがあります
NetFlow_Analyzer
http://www.manageengine.jp/products/NetFlow_Analyzer/

NetFlow Tracker
https://www.toyo.co.jp/flukenetworks/npa.html


本題ですが、VMwareESXi5.5のvSphere ClientでNetFrowの設定は出来ますが、
将来的にvSphere ClientはWeb Clientに完全移行されるので、
Web ClienrtでNet Frowの設定手順を説明します

1.分散仮想スイッチでネットフローの設定(IPアドレスとポート)をします




2.ポートグループでネットフローを無効から有効に変える


以上が、NetFrowの設定です。

2015年1月3日土曜日

第6回 仮想マシンにタグ付け

タグを作り
それを仮想マシンに割り当てする事で
効率良い基盤の運用管理が実現出来ます

例えば
Windows2012やWindows2008などが混在している基盤で
Windows2008に対して作業をしたい場合
タグが付いていない場合は、1台1台仮想マシンを確認しなければならず手間ですが
タグが付いていれば、タグ名で検索する事が可能になるので1台1台仮想マシンを確認する手間が無くなり基盤の運用管理が効率化します


タグを作り、それを仮想マシンに割り当てる手順は以下の通りです
1.タグを作る


2.タグを割り当てる


注意点!vSphereClientにタグ機能無いです。WebClientのみです。



2015年1月1日木曜日

第5回 VMware HA 隔離時の応答アドレス

隔離時の応答アドレスとは、

VMware HAは、ESXiホストがネットワーク的に隔離されてしまった状態にあるのか
サービスコンソールから外部(デフォルトゲートウェイ)にICMP ECHOリクエストを送信し、
応答が得られればネットワーク的に隔離されていない
応答が得られない場合は隔離されている
                 ↓
                隔離時にデフォルトゲートウェイとは別に応答アドレスを指定出来ます

それが、隔離時の応答アドレスです


用途は、デフォルトゲートウェイがVIPであれば可用性は担保されていますが、
VIPでは無い場合、シングルポイントになり、デフォルトゲートウェイに障害が発生すると
VMware HAはESXiホストがネットワークから隔離されたと判断し
VMware HA機能が実行されます(デフォルトは仮想マシン再起動 → サービス影響)



本題ですが、
VMware HA 隔離時の応答アドレスの設定方法は以下の画面遷移で
以下の形式で追加します

オプション        値(IPアドレス)
das.isolationaddress0 10.20.30.40
※注意点は、上記赤字の数字、忘れやすいのでしっかり暗記しましょう



以上が、VMware HA 隔離時の応答アドレスの設定方法です。

参考までに、VMware KBは以下です。
http://kb.vmware.com/selfservice/microsites/search.do?language=en_US&cmd=displayKC&externalId=2076752